アフタータッチとは
先日ピアノ講師の方からご質問をいただきましたので、ここでも簡単に解説させていただきます。
After Touch(英) のアフターとは打弦の後 (厳密にはレットオフ後) という意味のアフターで、打弦後のアクションの動き、運動量、振る舞いなどを総じてアフタータッチと呼びます。
AというピアノとBのピアノと弾き比べてみて、同じ器種でも弾き心地が違うなと感じられることあると思います。どのピアノも打弦(発音)までのアクションの動きは基本同じなのですが、打弦後のこのアフタータッチの違いが弾き心地に大きく影響します。
アフタータッチには、例えば鍵盤の深さや打弦距離のような決まった数値はありません。調律師は指先に伝わる感覚や目視により調整します。オーナーが言う鍵盤の重い軽いや深い浅いも、実際の数値がそうなのか、それともアフタータッチが原因でそう感じるのか見極める必要があります。
とどのつまり整調作業とは理想的なアフタータッチを得るための作業をしているということです。
余談ですがドイツ語でNachdruck(ナッハドゥルック)と言う言葉を使うこともありますが、厳密にいうと意味合いは微妙に違います。
また、電子楽器などで使われるアフタータッチ(コントロール)とは別物です。