仕事中のエピソードいろいろ
30年以上仕事をしていると色々なハプニングが起こります。そんな中で印象に残っていることを少し。
交通事故に遭遇
外回りの仕事をしているととうしても付いて回ります。私自身が関わる事故や、事故現場に遭遇したことも数えればキリがありませんが、そんな中で印象に残っているのが、私がまだ駆け出しの調律師だった今から三十年ほど前のこと、急な坂道を歩いてお客様宅へ向かっていると、上から女子高生くらいの女の子が自転車に2人乗りをしながら下ってきました。
フラフラしていたので危ないなと思った瞬間に転倒。2人共アスファルトに投げ出されてしまいました。後ろに乗っていた女の子はすぐに立ち上がり、運転していた子に向かって『お姉ちゃん、大丈夫?』と聞いていましたが、返事がありません。『こりゃまずい』と思って駆け寄りうつ伏せになっている子をの顔を少し上げてみると、唇に激しく裂傷があり、かなり出血していました。
救急車をと思いましたが、当時はまだ携帯電話などありません。目の前の知らないお宅のインターホンを鳴らし、事情を説明して電話を借りて119番しました。意識はあったので、ハンカチで出血を抑えながら励まし続けました。
程なく救急車が到着し、妹さんと思われる子に『家が近くなら自転車を届けてお母さんに知らせるよ』と聞いて家を確認して自転車を届けたのですが、今ならちょっとまずい対応だったかもしれませんね。
今でもそのお宅の前を通ることがありますが、もう30年前の話かと感慨深いですね。
調律中にボヤ
冬のこの時期調律中にストーブを入れていただくことが多いのですが、ある日、いつものように私の背中越しに石油ストーブを設置していただきました。
調律を始めて30分ほどでしたか、パチパチと音が聞こえなんだか焦げ臭い。それでも近くで焚き火(昔は結構落ち葉などを庭で燃やしていたんです)でもしているのかなと思っていたら、なんだか背中に異様な熱気を感じる。
ふと振り返ると、石油ストーブから炎が天井近くまで!
慌てて大声で奥様を呼び、あたふたする奥様に『消化器!』と叫びながら咄嗟にストーブの消化ダイヤルを回し、奥様が持ってきた消化器を手にとってプシュ〜。
今思い出しても背中に変な汗が出ます。
娘と結婚してくれ
今でこそ冴えないおっさんですが、若い頃はそれなり(?)、お見合いの話をお役様から持ちかけられること度々があったんですよ 🙂
ある日、夕方にお伺いしたお客様宅、調律が終わって頃にはすっかりと日が暮れてしまいました。
調律が終わってお茶をよばれるとすでにリビングではお父さんがお酒を飲み始めていて結構良い頃加減になられていました。
世間話を少しして帰ろうとすると『兄ちゃん、まぁ1杯飲んで行き〜な』この感じで何となくどういう感じのお父さんか想像つきますよね。『まだ事務所へ帰ってから仕事がありますので』と丁寧にお断りしたのですが『何やと!?俺の酒が飲めんのか?』とコントのような展開に。
まぁ、1杯だけと思い飲んだら更に注がれる『あぁもうこりゃダメだ』そのうち料理が目の前に運ばれてくる。それでも『もう失礼します』と立ち上がろうとしたところにお嬢様がお帰りになられ、
お父さん『おぉ、ちょうどいいところへ帰ってきた。うちの娘や、どうや?別嬪やろ』
私『はい(本当に美人だった)』
お父さん『兄ちゃん気に入ったから、娘をもらってくれんか?』
娘『もう、お父さん、この人だって彼女くらいいてはるわ』
私『はぁ(いません)』
結局一晩泊めていただきました。
(注意:今の嫁の話ではありません)
お通夜に調律
夕方からのご予約のお客様宅にお伺いしたらなんだか様子が変。どう見てもお葬式の様相です。
『あれ?場所を間違えたかな?』とおもって表札を確認すると間違いない。『日時間違えた?』とも思ったのですが、不幸ごとの場合は予測できないこともありますし、準備などでつい連絡を忘れることもあるでしょうから、とりあえず声をおかけして、日時を改めようとご挨拶させていただいたら『どうぞやってください』と予想外の返事が。
(; ゚∀゚)アハハ
その後の気まずさといったら。。。
その他にも笑える話、笑えない話などありますが、また次の機会に。