あなたのピアノには多くの人々の想いが詰まっています
先日修復が完成したBL71にも取り付けられたハンマーを製造したルイス・レンナー社の日本法人レンナー・ジャパンが主催する講習会に参加してきました。
技術的なことなどとても参考になる講習会でした。そんな中でふと思ったこと。
『1台のピアノの中に込められたたくさんの職人たちの想い』
歴史が長いヨーロッパではピアノの部品はひとつひとつ、それぞれ専門の制作会社が存在します。
レンナー社では主にピアノのハンマーを制作しているわけですが、そのハンマーに使われている羊毛のフェルト部分は、Filzfabrik Wurze社という、これまたハンマーフェルト専門の羊毛加工会社で制作されています。
Filzfabrik Wurze社に集まってくる羊毛は、これまた世界最高峰の羊(主にメリノ種)を育てる酪農家が育てていますが、実際にハンマーフェルトとなることができる羊毛は、その中でも選び抜かれたごく一部。熟練の職人が選別します。
ハンマーフェルトが制作される様子
あなたのおうちのピアノ1台を制作するには、ハンマーひとつの部品だけでも下のような職人たちが精魂込めて作り上げてきたものなのです。
羊酪農家(素材製作者)→フェルト職人(素材加工職人)→ハンマー製作職人(パーツ製作職人)→ピアノビルダー(製造メーカー)→ピアノ調律師
どうぞ大事にしてあげてください。
なんちゃって~ 😉