1885年製 ZIMMERMANN Piano
私が担当させていただいているピアノの中で一番古いピアノになると思います。1885年といえば日本では明治18年。この年の12月に伊藤博文が初代内閣総理大臣に就任とあります。
ちなみにシーボルトが日本に初めてピアノを持ち込んだのが1823年(文政6年)、ヤマハが初めてピアノを作ったのは1900年(明治33年)の出来事です。
Zimmermann(ツィンマーマン)は1884年創業のドイツのピアノメーカーで、現在はベヒシュタイン傘下のブランドになっています。
担当しているピアノの製造番号は『3077』で、データベースで調べてみると製造番号1〜60001までは、1885年から1901年までの製造とあります。16年間で60,000台生産。1年に3750台。なので製造番号3077は、1885年から遅くとも1886年には製造されたものだと予想します。
140年近く経ち、さすがに音色はアンティークピアノのソレですが、ピントルクも十分ありオーナーが所有するグランドピアノに合わせて442HZで調律しても非常に安定した音程をキープしています。
日本中探せば、まだまだこんなお宝が眠っているのかもしれませんね。
近年、白鍵だけアクリルに張り替えられています。