ベラルーシ(旧ソ連)製のピアノ
日本で調律活動をしているとヤマハ、カワイなどの日本製、アメリカやヨーロッパ製のいわゆる西側諸国のピアノが圧倒的に多いのですが、ソ連(現ロシア)をはじめとする旧東側諸国や、なかには北朝鮮製のピアノも少なからず流通してて調律の機会もあります。
先日担当させていただいたピアノは BELARUS(ベラルーシ)というブランドのピアノで、その名の通りベラルーシ(旧ソ連)製のピアノでした。ベラルーシといえば現在ウクライナとロシアによる戦争の隣国として知られるようになってしまいましたね。
調律したピアノは30年以上前に購入されたということなので、製造されたのは独立前のソ連時代に製造されたものでしょうね。ピアノに限らず旧東側の工業製品、決して良いものとはいえませんが、調律してみるとその独特な音色にファンがいるのもわかります。ただし良い状態を保つにはそれなりの維持費用は必要になってしまいます。今回の調律でも発音不良や3本の断線がありました。
BELARUS PIANOSを検索してみると、 1935年に設立されたベラルーシのピアノメーカーで、他にSängler & Söhne(ザングラー&ゾーネ) Schubert(シューベルト) Wieler(ヴィーラー)などのブランドも製造していたようです。
2018年に倒産後、現在は新しい出資者のもとで再建し、中国などへの輸出なども始めたというニュースもありますね。
参照記事
Belarus to ship its first pianos to China in 2022
BELARUS PIANOSで検索して出てくるDTMソフトウエアの会社は別物のようです。