YAMAHA C2S 修復(最終回)
このピアノはアクションが鍵盤よりも下に設置されるタイプなので、俗にいうアップライトピアノではなくスピネットピアノと呼ばれます。アップライトピアノとは鍵盤よりもアクションが上にあり、かつポストワイヤーと呼ばれる部品を介してアクションを動かすタイプのピアノ。ポストワイヤーが無く鍵盤の上に直接アクションが乗っているタイプのピアノはコンソールピアノと呼びます。
もともと外装の痛みが激しく、傷や凹みが多数あったのですが、それらを逆手に取り、無理な修復はせず使い古されたアンティーク家具のように仕上げてみました。
もちろん中身はオーバーホール済みなので、レッスンなどにガンガン使っていただけます。
ピアノ線はレスロー社(ドイツ)の新品へ交換。ハンマーはオリジナルのシングルタイプではなく、アンダーフェルト入りの物が使用されているため、音の立ち上がりは良いです。
ドロップ型アクションという特殊な構造のため、高さは電子ピアノ並みの95cm(インシュレーターを入れた状態)と非常にコンパクト。
音もタッチも独特です。調整にも技術が必要です。がしかし、もう世にでることはないであろう国産のドロップ型アクション。複雑に作り込まれた造形美に日本人技術者の誇りを見ることが出来るこのピアノを、末永く所有していただける方に受け取っていただきたい。弾いて良し、飾って良しです。
ヤマハ C2S 茶 1959年製 H95☓W146☓D65
本体 198,000円 消費税 15,840円
運送費別、新品椅子付き
興味がある方のご連絡をお待ちしております。