ピアノに限らず弦楽器は弦張力の緩みが同じ数値ならば弦長が短くなるほど音の振れ幅は大きくなります。例えばバイオリンとコントラバスを比べると半音の指移動はバイオリンが指一本分、コントラバスは数センチになるように(分かりにくい例えですね 🙂 )。基準音で50セント低下ならば、高音部は半音かそれ以上下がってしまっていますので、『半音近く低下しているように聴こえる』のでなく、実際に半音狂っているのですが。 こうなってくると調律も一筋縄では行きません。ギターの弦を張り替えたことが有る人ならよくご存知かと思いますが、大きく緩んだ弦の張力を締めあげても、その振れ幅が大きくなればなるほど反作用が高まり元へ戻ろうとする力が大きくなり、あっという間にまた狂ってしまいます。安定するまで何度も何度も調律してあげなければなりません。 断線に注意しながら作業を進めます。 大まかな作業の流れは。 調律(1回目) ↓ ピアノ内部清掃 ↓ 調律(2回目) ↓ 整調(タッチの調整) ↓ 調律(精密調律) ↓ 整音(音色の調整) サビ取り 2015-05-12 13.34.42 清掃中 2015-05-12 13.25.15 ハンマーファイリング前 2015-05-12 20.20.35 ハンマーファイリング後 2015-05-12 20.21.59 今回の場合は3回の調律でおおよそ安定してきましたが、それでも1〜3ヶ月でまた狂ってきてしまいます。完全に元の状態へ戻るまで数年を有することもしばしば。その間ずっと不安定な状態でレッスンしなければならない事になります。 良い状態でピアノを維持したいのなら、使っていなくても年に1〜2回の調律メンテナンスをお忘れなく。 ]]>