ハートのエースが出てこない ~キャンディーズ・トリビュート
8枚目のシングル『ハートのエースが出てこない』は作曲に再び森田公一氏を起用。オリコン11位の大ヒット曲となった。メインボーカルはランちゃん。
作詞:竜真知子 作曲:森田公一
1975年12月5日発売(11位)
スリリングなBメロ、ラストの地の底から唸り上げるようなグリッサンドは女の執念を物語るかのように。およそアイドル歌謡らしくないサウンドが歌謡曲に見向きもしなかった若者達の心を鷲掴み。ライブでは更なる盛り上がりを見せます。
ライブでの定番Super Candies(MMP) → ハートのエースが出てこない → 危い土曜日へ怒濤の流れ。テレビアイドルのキャンディーズとは全く別物のキャンディーズがそこにあります。
愛し過ぎたらいけない事は知っているけど
悩ましげにミニのスカートが揺れたら
もうダメ
(MMPの『Super Candies』は後にシングルレコードとして発売)
レーザー光線などの派手な演出など無い当時、せいぜい色セロハンを貼ったライトとミラーボール、野郎共の雄叫びと投げる3色の紙テープのみ。真っ向サウンド勝負のライブ。一度も生で聴く事が出来なかった事が残念でなりません。
ところで、『ハートのエースが出てこない』には別の歌詞バージョンが存在します。どちらが先なのか解りませんが、最終的に没になったバージョンの音源が残されています。
別歌詞バージョン
1番の『デートのチャンスはお預けなのよ』が『デートもキスもお預けなのよ』になっています。後者の場合、2番で『小さなキスを奪われそうで』と歌っていますので、その部分と合わなくなってしまいボツったのではないかと想像します。良く聴くと変更部分のエフェクトのかかり具合も違いますね。それと『お預けなのよ』は『あいつ』に対して?それとも『自分』に?『あいつ』にならば没バージョンの歌詞でも問題無かったのではないかと思いますが、どちらとも取れるようにあえて変更したのかもしれませんね。
う〜ん意味深。
『年下の男の子』から続く一連の『あいつ』シリーズ(←勝手にそう呼んでいます)は肉食系女子の先駆けだったのかもしれませんね。
(資料のUP主様へこの場を借りてお礼申し上げます)