ピアノ豆知識『ピアノインシュレーターの歴史』
絶縁体を意味する Insulator(インシュレーター)ピアノ用インシュレーターとはピアノの下に敷かれている丸いお皿状のもので、キャスター(金属製のタイヤ部分)を固定るすことでピアノが動いてしまうことを防止すること以外にも、床からの(または床への)影響を受けないようにする役目もあります。
最初にピアノ用インシュレーターが登場したのは1850年ごろ。当時はガラス製だったようです。宣伝文句は音質向上と隣室への振動防止。19世紀後半にはプレス技術も発達し、様々なカラーや豪華な装飾を施されたものとか、ちょっとしたオシャレアイテムに変わっていきました。
1901 年にアメリカ人のジョン・ブリッセルは、青銅と金属のインシュレーターにゴム製のベースを付けたものを発明し、ガラス製では決して良いとは言えなかった防振効果を向上させました。
現在のインシュレーターはプラスティック製のものや耐震性のあるゴム製のもの、コンサートホールの床と同じ素材を使った高級品まで様々販売されていますが、その歴史となると調律師でもあまり知る機会がなかったですね。
ガラス製のインシュレーターの写真などは参照記事内で見られます。