アークスモニウムの世界
関西アークスマティック・アート・フェスティバル2012 -大阪・電子音楽の5日間-『音遍路(おへんろ)~フィールド・レコーディングの世界(ライブ)』を聴きに行ってきました。 『アークスモニウム』とは何ぞや?私も知りませんでした(;´∀`)アセ
アークスモニウムとは、スピーカーのために作られた電子音響音楽(テープ音楽、ミュージック・コンクレート/アクースマティック、電子音楽など)をコンサートで発表するための多次元立体音響装置である。1974年にフランスの作曲家フランソワ・ベルが発案した。コンサート空間に自由に配置された複数(通常は16個以上)のスピーカーを、ミキサー上のフェーダー操作することによって、様々な音響空間が自由に表現できる。会場は大阪市平野区にある全興寺というお寺。本堂を開放し御本尊の周りにスピーカーを配列し。中央の本来ならお坊さんが座る場所にミキサーなどの操作機器をセッティング。プレーヤーはここへ座って音場をコントロールするという訳です。 第1部は、石上和也氏によるアークスモニウム作品『無明からの光』(日本初演)。全興寺のご住職の『祈りをテーマにした作品を』のご依頼を受け作曲されたという作品(前日のプログラムは檜垣智也氏による作品『小太鼓スケッチ(全興寺バージョン)』と『インコーポレアル』)。立体的に配置されたスピーカーから発せられる電子音を駆使したサウンドと会場の周りの雑音とが解け合う不思議な空間が発生。額の前あたりにモワ〜っと得体の知れぬ映像が浮かび上がってくるような錯覚に陥ります。 第2部は、16人の作曲家による『音遍路(おへんろ)~フィールド・レコーディングの世界』世界各地の神々が宿る場所の音風景。約1時間にも及ぶサウンドと映像でバーチャルお遍路の体験。( ゚д゚)ハッ!!これは!私たちの世代、特に私は、小学校1年生の時、1970年日本万国博覧会のパビリオン内で見たあの映像とサウンドが一瞬にしてフラッシュバック。まさにアレです。 演奏の終了後は檜垣智也氏、石上和也氏、かつふじたまこ氏によるトークとご住職の興味深いお話で盛り上がりました。 今回先着20人にな、なんと石上氏の作品『A MUS ~解体された町~』のCDプレゼントという太っ腹! 前衛音楽(芸術)というと敷居が高そうに思いますが、もの凄く乱暴な言い方ですがキーボードやシンセサイザーを買ったことがある人は楽器を前にして最初に『どんな音が鳴るのかな?』とあっちこっちスイッチを切り替えては『ビヨ〜ン』とか『ウニョニョニョニョ〜』とか音を鳴らすでしょ?あれの延長だと思ってみると解りやすいと思います。また、空き缶を太鼓の様に叩いた事や、音楽室のピアノをグーや肘でメチャクチャ弾いた経験、誰にでもありますよね。実はとても人間の中に基本的に備わっている普遍的な感性表現の基本だと思うのですよね。そう考えるとモーツアルトやベートーベンのように小難しい理論や知識などではなく感じたままに表現、感じたままに受け止めれば良い。使っている機器やサウンドは最先端ですが極めて原始的な音楽とも言えるかもしれませんね。『考えるな。感じろ』なので私のような素人でも十分楽しめるライブでした。 ちょっと前に行ったピアノ演奏と映像作家のコラボ企画も面白かったですが、若い芸術家の作品を体感する事は実に楽しいです。機会があれば皆様も不思議な音の世界へ浸ってみてはいかがでしょうか。大阪・電子音楽の5日間はまだ続きます。詳しくは下記リンク先で。 関西アークスマティック・アート・フェスティバル2012 -大阪・電子音楽の5日間- (iTunesで購入) Higaki: Mahoroba – Tomonari Higaki おまけ 会場となった全興寺さんには実に面白いモノがたくさんあります。ぜひ子供さんを連れて行って欲しいです。忘れられない思い出になりますよきっと。 この石の丸い穴の中へ頭を入れると地獄の釜の音が聞こえるらしい。 その地獄におわす閻魔大王。嘘をついた人は舌を抜かれるぞ!子供の頃に言われなかったのかねぇあの人達は。。。 これテレビで観た事あります。クルクル回しましょう。 かつて南海電車に平野線が存在していたらしい。その時の平野駅駅舎を再現。 懐かしい昭和物を集めたミニ博物館もあります。 祖母宅で私が小学生の頃まで使っていた洗濯機。 さすがにこれは使った事は無いです。これ電話機ですよ。 全興寺公式HP_せんこうじ平野区 ]]>