シフト機能付きアップライトピアノのダンパー
ピアノのペダルの左端はソフトペダルだということは皆産ご存知だと思いますがアップライトピアノとグランドピアノではその機構が少し違います。
グランドピアノのソフトペダルは『シフトペダル』とも呼ばれ、踏むと鍵盤とアクションが右へスライド(シフト)して、 ハンマーが弦に当たる位置を変えることによってソフト効果を得るというもの。
一方のアップライトピアノはペダルを踏んでハンマー静止位置を変えることによりソフト効果を得るというもの。グランドピアノのようにハッキリと効果が出るようなものではないのです。
ではなぜアップライトピアノはグランドピアノのようにシフトさせることができないかというと、音を止めるためのダンパー機構がアクションと一体化しているため、アクションを動かすとダンパーごと動いてしまうので、音が止まらなくなってしまいます。
前置きが長くなってしまいましたが、アップライトピアノの中には上記の問題点を解決して、シフト機構を搭載したモデルも存在します。
要はアクションとダンパーを切り離せば良いということですね。内部の構造はこうなっています。写真はアクションを取り外した状態。ダンパーはそのままピアノ内に留まります。