先日からアマゾンプライム・ビデオでの配信が始まった映画『羊と鋼の森』ですが、劇場を含めるともう3回も観てしまいました。

で、印象に残ったセリフを書き出してみます。

響きを控えめに調整したピアノの音を明るくしてほしいとのリクエストに『難しいなぁ』とつぶやいた外村(山﨑賢人)に対して柳(鈴木亮平)はこう答えました。

静かなピアノを際立たせるのは、暗い音とは限らないだろ?

『どういう音が理想か』と外村の問にある小説家?の言葉を引用して答えた板鳥(三浦友和)の言葉『文体』の部分を『音』に変えると分かりやすいと思います。

明るく静かに澄んで懐かしい文体。
少しは甘えているようでありながら、厳しく深いものを讃えている文体。
夢のように美しいが、現実のように確かな文体。

『何を目指しているか』との問に意気揚々と答えた外村に対し、明野(光石研)が言い放った言葉。

勘違いしちゃいけないよ。ピアノは弾く人のためにある。そこに調律師がしゃしゃり出てどうするの。

それと、最初に劇場で観た時は気が付かなかったけれど、気になったシーンもいくつか。

外村が一人でフレンジステイック(鍵盤が上がらない、またはハンマーが下がらない)の修理の後、音が変と言われて軽く弾いてチェックするシーンの音の狂い方が妙にリアル。

あと、ジャズピアニスト役の城田優さんも子犬のワルツを弾く森永悠希さんも現場では実際に弾いていますね。

上白石姉妹も実際に弾いていると以前にも書きましたが、そのあたりにもこの映画のこだわりを感じます。鳴っている音は誰のものかは分かりませんが、ピアノを題材にした他の映画と違い、演奏中の運指が映るような引きのシーンも多く、リアリティーありますね。

その他にも身内(調律師)に受けるようなカット(仕込み?)も見つけましたよ。

非常に地味な映画(失礼)ですが、若者の成長の過程、心の葛藤を描くストーリーは、調律師に限らず、どんな職業にも当てはまるテーマだと思います。

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羊と鋼の森