鍵盤鉛はみ出しスティック
先日調律させていただいたピアノは、鍵盤に埋め込んである鉛がはみ出て隣の鍵盤と接触、鍵盤が動かなくなるスティック状態でした。
以前にもあった鉛が錆により盛り上がってはみ出ている状態ではなく、鉛そのものが外側へ出ています。しかもはめ込みが緩くなっている状態ではなく、しっかりと固定された状態ですので、おそらく製造段階ではみ出ていたと思われます。
それでもおそらく今までは隣接触することはなかったのですが、微妙な鍵盤の膨張や反りにより接触してしまったのではないかと思われます。
はみ出た部分を削ってしまうと錘として重さが変わってしまうので、一旦抜いてからハメ直しました。埋め込むには、先端が独特な形状をした専用のポンチを使います。
関連してというわけではないですが、YouTubeにスタインウェイ工場での鍵盤鉛取り付けの様子が上がっていました。
鍵盤の重さ(ダウンウエイト)が適切になるように、錘を埋め込む場所を探っていく様子がよくわかりますね。