鍵盤の重さの違いがよく分かる動画
お伺いしたお客様宅のグランドピアノの鍵盤の重さ(ダウンウエイト)が非常に重たかったので、調整前と後の様子を撮影してみました。
G(ソ)の音が調整前で、A(ラ)の音が調整後です。調整前は測定用のおもりを全部乗せてもびくともしません(ちょっとだけ動いていますけど)。調整前は全体的に63g以上の力を加えなければ鍵盤が下がりません。一方、調整後のAはスムーズに下がることが確認できます。Aの音は56gの重さで鍵盤が下がります。弾いた場合、Gのタッチは重く感じ、Aのタッチは軽く感じます。
調整箇所はアクションの可動部がスムーズに動くように調整しただけ。それだけでもこんなに軽くなります。実際は56gでもやや重めの設定になるのですが、一度に軽くしすぎるのも違和感があると思いますし、使用者も重めが好みということなので、これくらいで様子見。
それにしても室内の湿度が52%ほどで63g以上は、ちょっと重すぎますね。消耗部品などを交換すればもっと軽くなるはずです。
ちなみに自分で鍵盤の重さを測ってみたい場合は、硬貨などを使って測定することができますよ(1円玉1g、10円玉4.5g)。測定のときはダンパーペダルを踏んだ状態で。
コンサートやコンクールで使うわけでもなければ、各鍵盤に2〜3g程度のバラツキがあっても問題ありませんが、気になる方は調律師まで。(有料調整になる場合があります)