レーモンドモデル 出荷調整
昨年復元修理をしたレーモンドモデルの納品先が決まったので、出荷調整に入っています。今回は関東方面への納品となり私の手から完全に離れることになりますので、最良の状態で次の技術者へバトンタッチするべく最後の思いを込めて調整しています。
インターネットの時代となってピアノ販売の形態も随分と変わりましたね。
お客様はタッチの事をとても気になされている様子ですので、急遽、鍵盤フロントパンチングクロスを交換しました。
鍵盤の下にある緑色の部品が鍵盤フロントパンチングクロスです。
右が交換前のもの、左が新しく交換したもの。
後は、納品後すぐに弾いていただけるよう、出荷前日に調律を施し、美しく磨き上げて出荷となります。
当工房のピアノ販売は主に「お客様のご欲しいピアノをチョイス」する形態ですが、レーモンドモデルは初めて「私が欲しいピアノをチョイス」し、仕入れたものでしたので感慨も一入です。
ピアノ販売の難しいところは、売り手が思う良いピアノと買い手が望むピアノが必ずしも一致しない事。人それぞれに好みがありますから、新しいオーナーの元で1週間じっくり使っていただき、気に入っていただけたらご購入となります。
家族の一員として末長くご愛用いただけたら幸いです。