【調律師の道具】レギュレーティングスクリュー ドライバー
向かって左が新しいレギュレーテイングスクリュー。右がレギュレーテイングスクリュードライバーです。レギュレーテイングスクリューはアップライトピアノのパーツで、グランドピアノのレットオフ調整は別のパーツで別の道具(以前にご紹介したキャプスタンドライバー)を使います。
ハンマーレットオフ(ハンマー接近)とはハンマーが打弦する寸前、鍵盤からの押し上げる力から解き放たれる瞬間のハンマー先端から弦までの距離の事を言います。おおよそ2〜3mmに調整されます。以前にも書きましたがピアノという楽器は、音が鳴る瞬間にプレーヤーからは完全にフリーになる珍しい楽器なんです。いわばバチを太鼓めがけて放り投げているようなものなんです。
レットオフはピアノのコントロールに直接影響しますので、とても重要な作業になります。
で、今回の修理。矢印の部分のレギュレーテイングスクリューが折れてしまってます。スクリューの下の緑色のクロスが付いている円筒形のパーツは『レギュレーテイングボタン』と呼びます。
折れたスクリュー。
ねじ込んで完成。向かって右側のスクリューも曲がってしまっているので交換しました。
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