1919年製 YAMAHA PIANO 復元 その2
このピアノの場合、長年の放置で湿気が溜まってしまい、殆どの可動部分が動きにくく(スティック)なっていて発音不良の状態となっています。 カラクリ部を指で動かしてみて固いと感じるようならば、矢印の先にある銀色のパーツ(センターピン)を交換します。各パーツはこのセンターピンを中心に回転運動します。 指先に感じる抵抗感によってセンターピンの太さを変えます。細すぎるガタガタになってしまいますし、太すぎると部品が動かなくなる上に、もう2度と細いピンを使用する事が出来なくなってしまいますので細心の注意と経験に基づく選択が必要です。もしも部品が割れたらタイムマシンに乗って調達に行かなければなりません。 センターピンを抜く作業(ピンポンチ使用時) 全鍵盤が同じ抵抗感になるよう(鍵盤のタッチに影響します)に穴の大きさも調整します。 ちょっと専門的になりますが、このピアノにはバットプレートが有りません。技術者泣かせ 🙁 アップライトピアノのアクションには合計4箇所このカラクリ部分が有りますので、4×88(鍵盤)-19(ダンパーが無い鍵盤)で333箇所のチェックおよび交換修理が必要です。まだまだ先は長いです。]]>