金子三勇士ピアノリサイタルへ行ってきました
大阪ザ・フェスティバルホールで開催された『リスト生誕200周年記念 金子三勇士ピアノリサイタル ~フランツ・リスト生誕日に捧ぐ~』を聴きに行ってきました。
まさに200年前、1811年10月22日にハンガリーでハンガリー人の父とドイツ人の母のもと生まれたフランツ・リストの曲をハンガリー人の母と日本人の父のもと生まれた金子氏が演奏するという現場に立ち会えた事を光栄に思います。
若干22歳の若き天才ピアニストの演奏は実にエネルギッシュで、時に大胆に時に繊細に。攻撃的であり優しさもあふれる演奏は表情豊かで、それはまるでリストが遥かな昔から私たちに語りかけてくるようでした。
演奏曲目
リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ単調
バルトーク:10のやさしいピアノ小品より”トランシルヴァニアの夕べ”
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」ハ短調 op.13
ショパン:夜想曲 第2番 変ホ長調 op.9-2
ショパン:ポロネーズ 第6番「英雄」変イ長調 op.53
リスト:パガニーニ大練習曲より第3番「ラ・カンパネラ」嬰ト短調
リスト:愛の夢 第3番 変イ長調
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
アンコール
バッハ:フランス組曲第1番より「サラバンド」
リスト:小人の踊り
ハンガリー民謡(お誕生日のお祝いの歌だそうです)
なんと言う贅沢なプログラムでしょう。最初の一音から最後の一音まで2時間強。暫しの時間旅行を楽しむ事が出来ました。
余談ですが、なぜリストの記念コンサートにベートーヴェンやショパン?と思われた方も多いと思いますが、ベートーヴェンはリストが最も尊敬する作曲家、ショパンはリストと同年代を生き親好が深かった仲、バルトークはハンガリーを代表する作曲家でリストの影響を強く受けたと言われています(金子氏談)。いずれも聞き慣れた曲を選択していただき初心者でも聴きやすく、クラシックマニアも興味深く聴き比べが出来るプログラム構成でした。