ペダル窓フェルトの剥がれ
先日お伺いしたお客様のピアノ、マフラーペダルが効かないとの事。この場合に考えられるのは、マフラーの高さを調節するネジが緩んでいる、マフラーフェルトに消耗やネズミや虫害により穴が開いてしまっている、もしくは、ペダル窓のフェルトが剥がれている等が考えられます。見てみるとマフラーペダルをセットしてもマフラーが所定の位置にまで降りてきません。
今回は、どうやらペダル窓フェルトが剥がれ落ちているようです。
本来ならば緑色(ピアノによって色は違います)のフェルトがペダル窓の周囲を覆っていなければならないのですが、写真の矢印の部分のフェルトが有りません。その為に、フェルトの厚み分の運動量が失われてしまっています。
張替は短時間で出来る簡単な修理です。
フェルトは消耗部品ですので、摩耗はしかたが無いのですが、少しでも防ぐにはマフラーペダルを確実に下へ踏んでから横へセットするという2段階を心がけるよう癖を付けると良いと思います。
余談ですが、マフラーペダルは、今回のように左だったり右だったり横へセットするタイプの他、踏んでセット、再び踏んで解除のタイプや、レバーによる手動式のものも有ります。