アリス=紗良・オットさん調律について少し語る
アリス=紗良・オットさんが『How does a concert pianist choose which piano to play?(コンサート・ピアニストはどのようにピアノを選ぶのか)』のインタビュー内で調律のことについて少し語られています。
以下はYouTubeの日本語字幕機能を使った翻訳なので、結構イイ加減なところはありますが、少し修正し要約はしましたので、内容はほぼ大丈夫だと思います。
(以下、動画より翻訳)
ピアノは理想的にはさまざまな音の特性を提供できるべきですが、この10年間で私は、ピアノ技術者の驚くべき技術を本当に理解するようになりました。特に柔らかい音の部分。ピアノ技術者が持つこの驚くべきスキルが、今夜のパーフォマンスの70%を占めることを理解するようになりました。
1つのピアノに2つのアクションがある経験は、私が今までにロンドンでしかしたことがありません。これはおそらく2回目または3回目で、本当に信じられないほどの効果があり、異なるピース(たぶん部品またはアクションのこと?)を挿入できるんです。将来的には、この種のソリューション(解決方法)がもっと増えることを願っています。実際、ピアノの音がどれだけ変わるかを見るのは本当に素晴らしいです。触感も変わりますし、色々な色を生み出す方法も変わります。
(調律師と音色についての会話)
アリス『私はこっちの方が良いと思います』
調律師『気品があります』
アリス『はいそうです。でも柔らかすぎないですよね?』
調律師『もう少し頑張らないといけないということです』
これらのことを言葉で表現するのは非常に難しく、私はあまりその才能がありません。共通の基盤に辿り着こうとすると、時折非常に挑戦的だと感じます。ワインについて話すとき、クリーミーさやドライさ、またはミネラル感などの異なる言葉があるように、人々が常に同じことを意味するわけではありません。私はピアノに関しても同じだと思います。ワインの味について、おそらく私のピアノへの好みとかなり似ていると言えるでしょう。例えば何かに複雑な後味があるとき、最初の1秒後にテイストが展開するとき、それが私がピアノでも好きな点です。音楽は演奏される音符だけでなく、それはもっともっと深いものです。
(以上)
『複雑な後味』『最初の1秒後にテイストが展開するとき』はい、ここ重要。
『1つのピアノに2つのアクション』ってところはピアノを複数台ということではなく、アクションを入れ替えて気に入った方を選ぶということなんでしょうか。