わな ~キャンディーズ・トリビュート
作詞:島武実 作曲/編曲:穂口雄右 1977年12月5日発売(3位) ↑キャンディーズの定番『あいつ』の意味合いが今までと微妙に違っているところ、3番の歌詞の『私(わたし)』が『あたし』っぽく聞こえるところ (追記 : 聞こえるではなく歌詞カードで「あたし」になってました) がミソ。よく見ると3人の衣装も微妙に違っている事にお気づきでしょうか。このように別々の衣装はデビュー曲の『あなたに夢中』以来だったと記憶します。 キャンディーズのシングル曲を発売順に続けて聴いてみると一人の女性の半生を描いた様なストーリーが見えてくる事に気が付きます。そしてこのデビュー曲以来の別々の衣装は一つの区切りを表現していたのではないか、別々の人生を歩んでいた3人が出会い、4年間を共に過ごし、そして再び3人別々の人生へ新たなる旅立ち。そんな姿を表現していたのではないかと妄想します。 当時、シングル発売にあたりミキちゃんをセンターにする事をランちゃんとスーちゃんが進言したとの情報が流れたのですが、最近、作曲家の穂口先生のツイートでそれが事実で有ったであろう事が判明しました。同時に「わな」がミキメインを前提に作られた曲である事なども判明。以下、勝手に引用させていただきます。
私が聞いている理由は他の二名が強く希望したとのことでした。したがって、作品発注時にはすでに次はミキがセンターと決まっていて、ミキのボーカルをイメージして作曲しました。ミキは音楽家のご両親の元に育って音楽性はさすがに筋金入り。ミキのボーカルは今でも新鮮ですね。また穂口氏は1998年発売のCD Candies Historyへ寄稿した「現実となったビジョン」にて次のように記されています。
プロと言えば、この頃のキャンディーズはプロでした。「わな」のボーカルレコーディングで私は、3人の 成長を目のあたりにしたのです。私のアドバイスはもう必要ありません。少しさみしい気持ちにもなりましたが、初心を忘れずにトレーニングをしてくれた3 人に感謝し、また同じミュージシャンとして尊敬を感じました。以前に「キャンディーズはクリエイターの創作意欲をかき立てる素材だったのでは」と書いた事が有りましたが、4年を経過して何時しか3人は、そのクリエイターたちと肩を並べる存在へと成長していたのですね。 1位こそ逃しましたが、キャンディーズはこの「わな」でひとつの到達点に達したとも言えるのではないでしょうか。 (資料のUP主様へこの場を借りてお礼申し上げます。並びに引用に問題が有るようならばお手数ですがコメントにてお知らせいただけたなら幸いです) ]]>