このピアノの音の狂い、聴き分けられます?
弾く量にもよりますが、通常ピアノは1年で1〜3セント程狂う事が多いようです。では、我が家のピアノは綺麗に聴こえるけれども狂っているの?という、皆様の疑問にお答えして、ワザと狂わせてみましたので、ちょっと聴き比べてみてください。(参照 : 1セントとは半音の100分の1の事です)
iPhoneのボイスメモでの録音なので音質はアレですが、まずは、基準となる音です。
上の基準の音よりも3セント下げた音。
二つの音の違い、解りますでしょうか?解らなくても心配ありません。単音での3セント程の差では、絶対音感がある方でも識別は難しいです。
ところが2音同時に鳴らすとどうでしょう。
いかがでしょうか?基準の音と聴き比べてみてください。基準の音の『ポ〜ン』という音に対して『ニャ〜ン〜ン〜ン』『ミャ〜ン〜ン〜ン』と濁って聞こえませんか?この状態で既に調律師試験に合格出来ないレベルです。
更にズラしてみると、ほとんどの方がハッキリと識別できるようになると思います。
更に濁って『ビャ〜ンワンワンワン』と聴こえませんか?もうこうなると音楽としては使えません。音が小さくなって行く頃に聴こえる『ワンワンワン』がズレた音同士が干渉し合っている音の唸りです。
たった、100分の3、100分の5のズレでこの有様なのです。
しかし、ピアノの音はいきなり狂う訳では無く、調律が終わった瞬間から徐々に狂い始めますので、音の狂いに慣れてしまい、ほとんどの方は狂っているという意識は薄いのが現状です。
聴き比べると音の変化がお解り頂けると思います。
おまけ。
これは、もの凄く狂った音。いわゆるホンキートンクですね。
いきなり『ワンワンワンワン』と唸っているのが、お解り頂けますでしょうか。こうなるともう、1度の調律では元に戻らず、複数回調律が必要になってしまいます。
び、微妙ですね。素人目(耳)にはほとんど違いが分かりません。
今、一緒に仕事してる音楽家はピアニストなんですが、都内の大きいスタジオでも、きちんと調律されたピアノがある所は、片手で数えるほどしかない、と聞きました。それだけ繊細な楽器なんですね。
解説なしに聞いていたらわからないです。(職業:歌うたい) (-_-;)
後にいくにしたがって音の濁りは感じられますが、特に1番目と二番目の差が顕著でした。
今シーズンから合唱練習室に新しく Steinway が入ったのですが、まだ調律が出来ていないようで、これはかなり気持ちが悪いです。
t0moriさん
スタジオとかでいつも完璧に維持して行こうと思うと維持費用だけで膨大な金額になってしまうので商売的にはある程度仕方がないんでしょうね。
【篠の風】さん
声楽の方や器楽の方は演奏中、ほとんど本能的にスッと修正されるのでしょうけれど、ピアノの場合はそういうわけにはいかない上に演奏前に確認されたりしますので胃が痛みます 😆