悲しきためいき ~キャンディーズ・トリビュート
4枚目のアルバム『年下の男の子』(1975年4月21日発売)よりA面6曲目(5曲目はシングル『年下の男の子』)
バイオレンスタッチのメロディは宮川泰氏の作品。ミキちゃんのリードの裏をランちゃんスーちゃんが対位法による動きのあるメロディが印象的。
“夜汽車の窓 私は額を付けて 貴方の街見つめて ため息つくの”
“街角のあの店も 遠くになるわ ガラスがすぐ曇るわ ため息ついて”
↑この描写。めっちゃツボ
3人がそれぞれソロ、ユニゾン、コーラス、そして複雑に絡み合う対旋律(オブリガート)をそつなく熟す。売れる売れないとは別に作り手の制作意欲をこれほど刺激する素材は無いと思います。実際バックバンドのMMPもアイドル歌手のバックを頼まれた時は正直嫌だったそうですが、彼女達の世界に触れた以降は結局キャンディーズと運命をともにする事になった事は有名。業界内にファンが多い事も頷けます。
作詞:山上路夫、作曲:宮川泰
『悲しきためいき』はバラエティ番組『みごろ!たべごろ!笑いごろ』の中で放送されたミニドラマ第2弾(第1弾は名作『美しき伝説』)『めざめれば秋』の主題歌に採用されました。
一時期流行ったクドい系のドラマの走りですが『美しき伝説』と共にめっちゃ観ていました。1作目の『美しき伝説』があまりにも素晴らし過ぎたために『目覚めれば秋』は印象に残らない結果になってしまったのが残念ですが、こちらも非常に感動した事を覚えています。キャンディーズの3人がそろってドラマ出演したのは結局このバラエティ番組のワンコーナーだけだった事が残念でなりません(他ではドリフの映画でキャンディーズ役としてちょろっと出ただけ)。
(資料のUP主様へこの場を借りてお礼申し上げます)