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ピアノは発音の瞬間に人間が触れていない唯一の楽器

2021年5月9日 0件のコメント
Piano & Work
ピアノ豆知識

たぶんですけど(笑)ちょっと分かりづらい書き方ですが簡単に解説します。

ピアノの鍵盤をゆっくり押し下げると音が鳴りませんよね。ご存知のようにピアノはハンマーが弦を叩くことによって発音するのですが、ゆっくり押し下げるとハンマーが弦に当たる2〜3ミリ手前で落ちて(離れて)しまうからです。普通に弾くとその2〜3ミリは勢いでハンマーが進んで打弦します。

弦楽器のギターは指で直接弦を弾きますし、バイオリンは弓を介して人間が触れています。打楽器も然り。

ピアノも鍵盤に触れているじゃないかと思う方もいらっしゃいますが、これではギターやバイオリンと違って弦振動を直接コントロールすることは理論上できません。

これが『ピアニストが弾いても猫が踏んでも同じ音が鳴る』言われる所以ですね。

前途の2〜3ミリの寸法の事を専門用語で『レットオフ(接近寸法)』と呼ぶのですが、ピアニストには鍵盤を押し下げる際に途中で『カコッ』と抵抗が抜ける瞬間として感じ取ることができます。

ピアニストはこの『カコッ』をコントロールして音色や表現をコントロールしています。

私はよく野球のピッチャーに例えるのですが、ボールを投げる瞬間の手首の返しなどによって直球や変化球、直球でも重い球や軽い球、バッターボックス手前でグンと速度を増す球など。そしてキャッチャーミットに入った『パン!』という音も変化します。

レッスンで楽譜通りに弾いても、同じ曲を先生が弾いたら断然綺麗に聴こえるでしょ?ピアニストはその瞬間に100分の1、いや1000分の1のコントロールでピアノの音を変化させているのです。

ピアノの腕前とはそう言うことです、難しい曲を弾くことや速弾きできることが上手と言うことではありません。聴く人が聴けば分かるので慌てる必要はありません。丁寧に弾く事を心がけましょう。

YouTubeの演奏などを見ていると、鍵盤を軽く撫でているだけの様に見えるのに、音はしっかりと出ている、そんな動画をご覧になったことあると思います。派手さも無駄な動きも無く、とても美しい。

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