調律カーブでこんなに違う
ピアノの大きさが違うとオクターブもそのインハーモ(調律カーブ)により違う、例えば A4=440Hz で調律しても、アップライトピアノのA7とフルコンサートのA7では音の高さが全然違ってきます。そのことは以前『ピアノの440Hzの1オクターブ上が880Hzにならない理由』で解説しました。
では、同じピアノでもオクターブの取り方によって、音程が全然違ってくることをご存知でしょうか。
どのようなオクターブ調整するかは、ピアノの使用状況やピアニストの要望などによってベストに調整するのですが、ここでちょっと可視化してみましょう。
Cyber Tunerには11種類のオクターブ(調律カーブ)がプリセットされています。
比べてみたのはクリーンオクターブとワイドオクターヴ。クリーンオクターブは1オクターブに全く唸りが生じないオクターブ。それに対してワイドオクターブはクリーンオクターブから見て7番目にワイドに設定されています。
プレセットされているヤマハC3のデータで、クリーン・オクターヴのA7は+25.43セント(1セントは半音の100分の1)
ワイド・オクターブのA7は+34.95セント
同じ音でも10セント近く差があることになります。
実際に聴き比べてみましょう(ミュートを刺した状態なのでカツカツと打撃音が入ることをご了承ください)録音したのはカワイアップライトピアノUS60です。
違いがわかりました?実際にスケールや曲を弾いてみるとどんな感じなのか、それはご依頼いただいてのお楽しみということで。