失敗談『ピアノ納品忘れ』
皆さん、ピアノが我が家へ届いた日って覚えていますよね。子どもたちにとってそれは待ちに待った日でもあります。そんな大切な日にやらかしてしまいました。。。
ピアノ調律師にもピアノ販売のノルマがあったと以前に書きました。もちろんピアノメーカーなので販売を専門とする営業職いわゆるセールスマンもいらした訳で、彼らと販売見込み客がバッティングすることもしばしば。
そんな場合のトラブルを避けるためにピアノの先生それぞれ担当が決まっていて、それぞれが担当する先生からの紹介は担当者が接客する。そういう取り決めがされていました。それでも販売台数が成績の全ての営業さんからしてみれば、調律師は目の上のたんこぶでしかなかったのだろうと容易に想像できます。
ある日のこと、担当する先生からこんなことを言われました。
『この間紹介した生徒のお母さんからピアノを安く販売してもらったお礼がありましたよ』
寝耳に水。詳しく聞いてみると、2組の生徒さんがピアノを購入したいと相談を受け、私に電話(当時は携帯電話がない時代なので事務所に電話)したのですが、あいにく不在だったので、電話に出られた店長(営業職)さんにその旨を伝えて私へ伝言を頼んだそうです。
店長を問い詰めると
『あれぇ?君のこと何も言わなかったのでてっきり私へ紹介してくれたと思ってた』 とのこと。
いやいや、事情をよく知る先生は『山本くん』へと確かに伝えたと言っているし、それ以前に私が担当している先生でしょ。なぜ言わない。
店長『そうかそうか、じゃあ2台の販売実績の内、1台は君の実績にするわ』
昭和時代の会社内ってこんな事は日常茶飯事。上司からは管理がなってないからと怒られるし。
それでも納得してその件は終了しました。と思ったら。
ある日のことお客様から『今日ピアノ納品予定なのですが、まだ来ない』とお怒りの電話。聞くと例の2台のピアノのうちの1台。
なんと店長は自分の実績の分だけしか納品の手配をしていない事が判明。
店長『知らんがな』
2件とも店長が契約書を作成していたので、私はどこの誰かもわからない。慌てて先生に連絡をとって住所を確認し、夜中に謝罪の訪問をしたのでした(夜中に全く知らない私が謝罪に来てポカンとされていましたが。。。)
今から考えると確認を怠った私のミス。社内のゴタゴタはお客様には全く関係ないこと。別の日に改めて納品させていただきましたが、本当に申し訳ないことをしました。