本日の修理(2013.3.2)
長期間の調律ブランクによりハンマーフェルト表面が劣化変色していましたので、ハンマー関係のオーバーホールをさせて頂きました。このピアノは国産ピアノですが、輸入ハンマーを使用しています。新品へ交換という方法もありますが、輸入ハンマーの交換には工賃を含めるとアップライトピアノでも10万円以上しますので、今回はオーバーホールで。
ハンマーフェルト表面の変色した部分をペーパーがけをして削り落とす『ハンマーファイリング』と呼ばれる作業を施します。粗めのサンドペーパーから細めへと徐々に仕上げていきます。この時ハンマーが歪な形にならないように細心の注意が必要です。
毛羽立った表面にアイロンを当てて美しく仕上げます。
長年の放置によりハンマーの間隔が不揃いになっていたり、弦へ真っ直ぐに当たらなくなっていたりしているのを修正します。先日BS NHKで放送されたスタインウエイの工場ではアルコールランプを使用していましたが、アップライトピアノでは電気コテを使用します。
出来上がり。下に見えるダンパーフェルトとの色の違いにご注目。あとはピアノに装着後の調整となります。